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Wednesday, March 18, 2020

米CP市場、緊張続く FRB対応も金利高止まり - 日本経済新聞

【ニューヨーク=後藤達也、ロンドン=篠崎健太】米国のコマーシャルペーパー(CP、短期社債)市場の緊張が続いている。米連邦準備理事会(FRB)の集計によれば、17日のAA格(非金融)の3カ月物金利は1.34%と、16日と比べ0.31%上昇した。FRBは17日にCPを買い取る措置を公表したが、ドルの短期資金の需給はなお逼迫している。英国でも企業の資金繰り支援のため、イングランド銀行(中央銀行)がCPの買い入れを近く始める。

米短期市場ではCPの主な買い手であるMMF(マネー・マーケット・ファンド)がCPを売り現金を確保する動きを強め、先週後半から金利が急上昇した。AA格の金利は先週初めには0.8%前後だった。低格付けのA2格、P2格(3カ月物)は2.53%と前日より0.51%低下したが、1.5%程度だった先週より高い。翌日物ではA2格、P2格でも金利が上昇した。

個別銘柄では航空や外食など新型コロナウイルス流行の影響を受ける企業の金利上昇が目立つ。基準となるスワップ金利との比較では、ボーイングは18日朝時点で1.57%と前日より0.18%上昇、スターバックスも同0.18%高い1.32%となった。

市場の緊張を受け、FRBは17日、CPを買い取る仕組みを設立することを決めた。ただ、買い取り金利は2%強となるほか、購入開始時期など詳細はまだ公表されていない。市場では「金利急騰の歯止めになりうるが、すぐに金利が下がるような仕組みではない」との声がある。このため17日のCP市場でも積極的な買いはなかった。

CP市場の動揺に伴い、銀行間でも短期資金の需給が逼迫している。銀行間金利には上昇圧力が高まっており、FRBは金融機関向けに連日で大量の短期資金を供給している。金融調節を担当するニューヨーク連邦準備銀行は18日朝、国債などを担保に857億ドル(約9兆円)の資金を供給し、午後にも実施する予定だ。

一方、イングランド銀は17日、CPを買い入れる枠組みを、財務省と共同で設けると発表した。新型コロナウイルス問題で売り上げ減に直面する産業界の資金繰りを支える。少なくとも1年間の運用を見込んでいる。

購入するのは事業法人のCPで、新型コロナウイルスの影響を受ける以前に投資適格の短期または長期格付けを得ていたか、同等の財務の健全性が認められる企業を対象とする。本体とは別の基金のような枠組みをつくり、政府の代理人として買い入れる。

イングランド銀行は米リーマン・ショック後の2009年にも、社債やCPなどを買い入れる基金を設けて企業の資金繰りを支えた経緯がある。ベイリー総裁はスナク財務相宛ての書簡で「英経済は今後数カ月にわたり著しく悪化する見通しだ」と述べ、CP購入は給与や取引先への支払いなどに直面する企業の資金繰り維持を助けると強調した。

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March 18, 2020 at 09:33PM
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