世界一過酷と言われるヨットレース「バンデ・グローブ」で16位に入り、アジア勢として初の完走を果たした海洋冒険家の白石康次郎さん(53)がゴールから一夜明けた12日、オンライン記者会見に臨み、「セーリングを始めてから30年、この完走を目標に頑張ってきた。夢がかなってうれしい」と喜びを語った。
単独、無寄港、無補給で世界一周する4年に1度のレースで、2016年以来2度目の挑戦だった。昨年11月8日にフランスを出発したが、序盤から「台風のような低気圧」の中でメインのセールが破れるアクシデントに見舞われた。
「メインのセールは車で言えば、エンジン。めちゃくちゃな状態だった」。積み込んでいた接着剤で貼り合わせ、約1週間かけて海上で修復した。約3か月かけて11日にゴール。「セールに毎日、『大丈夫か』と声をかけた。よく頑張ってくれた」と振り返った。
航海中は睡眠もろくに取れない。19年6月に心臓の手術を受けているが、「体調に不安はなかった」。積んでいる食料を開くと、チームからの応援メッセージが隠されていたといい、「僕一人の力では乗り越えられなかった」と感謝した。
「次はもっといい結果が出せると思う」と白石さん。「頑張ればいける、という門が少し開いたと思う。若い人にもどんどん出てきてほしい」と期待を語った。
(野崎尉)
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