昨年7月に日本から打ち上げられたアラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「HOPE」が9日(日本時間10日未明)、火星の周回軌道に入った。探査機の惑星間飛行は中東諸国で初めて。高度2万2千~4万4千キロから大気データを収集、ほとんど失われた火星の大気や水の仕組み解明に役立てる。
今年が建国50周年のUAEは、国家事業として宇宙開発を加速させている。2014年に宇宙機関を創設。米国の大学と連携し、構想から6年で火星探査機の打ち上げを成功させた。24年までに月の探査車を打ち上げる計画も進行中だ。
UAEのムハンマド首相はツイッターに投稿したビデオ声明で「(HOPEの挑戦が)全てのアラブ人に希望を与える」と語った。
HOPEの機体はパネルを開いた状態で幅約8メートル、高さ約3メートル、重さ約1・5トン。紫外線や赤外線を使った装置を搭載している。(共同)
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