スマートウォッチによって、伝統的な機械式腕時計の市場シェアは減少を続けています。そんな中でスイスの高級腕時計メーカーH. Moser & Cie(H. モーザー社)はApple Watchにそっくりな「スイス・アルプ・ウォッチ」の最終モデルを発表。なんとこのモデル、「ローディング」アイコンみたく回転するインジケーターを搭載しているのです。
2016年のスイス・アルプ・ウォッチ発売時には、そのお披露目にAppleの製品ローンチをパロディ化した皮肉たっぷりの動画を出していました。しかし、H. Moser & Cieが真似をしたのはApple社のマーケティングだけではありません。ケースが角張っていることもありスイス・アルプ・ウォッチはApple Watchにソックリでしたが、それはあくまでも見た目だけの話。ケースの中には時間を知らせるというたった1つのアプリケーションのために巻き続けなくてはならない、100%スイス製の伝統的な機械式ムーブメントが組み込まれていました。2万5000ドルという価格で50台だけの限定生産と、スマウォの流行には乗らないことをアピールしたい機械式腕時計の愛好家の心をくすぐるプロダクトだったのです。
それから5年が経ち、同社は「スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード」を発表。これもまた、年1回の製品サイクルを持つApple Watchへの皮肉でしょう。先代モデルのフェイスが常時オンだったのはAppleが元ネタではありませんが、ファイナル アップグレードは最新モデルのApple Watchとよく似ています。
先代モデルでは反射していた文字盤には、光(可視光の最大99%以上)を吸収する塗料ベンタブラックが採用されています。時針と分針も黒く仕上げることで、本物の有機ELディスプレイのような佇まいに。
先代モデルでは独立して配置されていた伝統的な秒針は、このモデルでは開口部から見える回転するディスクに置き換えられています。実はこれ、Apple製品にみられる「ローディング」アイコンの動作を物理的に再現したものなんです。なお、ムーブメントは自社製キャリバーHMC 324を搭載し、パワーリザーブは96時間。
前モデルと同様に、「ファイナル アップグレード」も50台限定ですが、今回の価格は3万800ドル。それほどの金額なら、Apple Watch Series 6の高価なモデルを40本近く購入して、毎日新品を身に着けても1カ月以上持ちます。「ファイナル アップグレード」にはアプリこそありませんが、バッテリーはApple Watchよりも断然長持ちです。
Source: H. Moser & Cie, YouTube(1, 2),
からの記事と詳細 ( Apple Watchにインスパイアされた機械式腕時計、機械式のローディングアイコンまで実装 - ギズモード・ジャパン )
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